「アダムス方式」とは。選挙制度改革や実は様々な用途がある方式

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アダムス
©iStock.com/traveler1116

今回は、新聞でよく見かける【アダムス方式】について説明します。

選挙制度改革にばかり目が行きますが、

様々なところで使われている方式なんですよ。

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アダムス方式とは?

地域の人口に対して、議員定数を配分する方法です。

各都道府県の人口を同じ数(X)で割って出た値を小数点以下を切り上げて議員定数とします。
(Xは合計の定数に合うように調整して決定します)

これは、米国第6代大統領アダムスが提唱したと言われています。

『1票の格差』を縮めるのに有効とされ、衆議院選挙制度に関する調査会は衆院選での導入を提案。
導入されれば現行より人口比を反映した配分となり、

その結果、人口の少ない地方の議席は減ることになります。

この世を作るいろんな「アダムス方式」

議席配分法に限らず、実は人類の歴史を紐解くと
この、「アダムス方式」と呼ばれるものが数多く存在しています。

①アダムス式台車

機関車には先台車と呼ばれる部分がある。これは機関車の最前列につけられる、動力のない車輪である。

この先台車は、機関車全体がカーブを曲がる上で重要な役割を果たす。カーブでは横圧がかかるため、それを上手く受け止めないと脱線してしまうのだ。要は自動車のサスペンションのような機能を担っているわけである。

先台車の機構方式の中で、「アダムス式」と呼ばれるものがある。これは台車が横方向にずれるというもので、復元にはバネの力をを用いる。発明者はウィリアム・アダムスという人物。

このアダムス台車は、我が国が初めて海外から輸入した機関車にも採用されていた。

②アダムス式腕十字固め

関節技の腕十字固めには様々な方法があるが、その中の一つにアダムス式がある。これはモスクワ、ロサンゼルスオリンピックで銀メダルを獲得した柔道家ニール・アダムスが開発したものだ。

組み技競技で、相手に背を向けその場にうずくまるような体勢になることを「亀になる」という。その亀になった受け手に背後から組み付き、十字固めに移行するにはいくつかパターンがある。

アダムスはそうした展開からの極めが非常に上手く、後続の選手にも受け継がれるアダムス式を開発してしまったのだ。

③アダムス式前屈検査

背骨の湾曲を調べる方法にも、アダムス式が用いられている。これは小学校の身体検査でも行われているやり方で、平たく言えば立った姿勢での前屈である。

その際の左右肩甲骨の位置などで背骨の曲がり具合が分かるというものだ。我々が何気なくやっている前屈にも、こうした名称があるのだ。

④アダムス式リボルバー拳銃

19世紀中葉、イギリスのアダムス兄弟が発明した有名な拳銃がある。それがアダムス式リボルバーだ。

当時、アメリカのコルトが最新機構のリボルバー拳銃を売り出していたが、アダムス兄弟はそれを改良して新しい製品を作った。

コルトの銃は撃鉄を起こして初めて引き金が動作するシングルアクションタイプだったが、アダムス式は引き金を引けば撃鉄が動くダブルアクションタイプである。

この銃はイギリス陸軍に採用され、さらにグレートブリテン島に進出したコルトを撤退に追い込んだ。歴史に残る名銃だったのだ。

アダムズ方式は導入されるのでしょうか?

安倍首相や自民党はアダムズ方式の導入を容認しているんですが、
その一方で導入時期はもう少し先送りにする方針ですね。

平成32年の国勢調査での議論に基づき決定するようです。

地方に地盤を持つ自民党内部には慎重派も多く、
議席減が進むとわかっているため先送りになるようですね。

『1票の格差』は大きいものですから、同じ与党の公明党や野党の民主党は、
これを「違憲状態」とした最高裁判決を重視し、アダムズ方式を直ちに導入するよう求めています。

アダムズ方式の導入は各党が了承しています。
しかし、先に延ばしたものの更に導入が伸びることも予想されますから

「いつ導入されるか」が焦点となりそうですね。

 

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